企業の価値は、「どれだけ売れたか」よりも、
「何度も選ばれ続ける理由があるか」
によって形づくられます。
このカテゴリでは、契約・習慣・エコシステム・切り替えコストによって、
顧客との関係が繰り返される構造を築いている企業に注目します。
「繰り返し価値」を判断するための視点
以下は、単発のヒットではなく「関係性として続くか」を考えるための判断軸です。
- 定期契約・サブスクリプションなどの継続前提モデル
- 解約・乗り換え時に発生する実務的・心理的コスト
- データ・履歴・学習による使うほど便利になる構造
- 利用が他者・他サービスと結びつくネットワーク効果
- 価格ではなく「再設計の手間」や「前提条件化」によって続くか
繰り返し価値を生む構造を持つ企業
以下は、「一度選ばれると関係が続きやすい」という構造的特徴を持つ企業群です。
Costco(COST)|「利益より信頼」を積み上げる会員制リテール・プラットフォーム
価格の重力とロイヤルティを築く会員制リテール・プラットフォーム。
Salesforce(CRM)|顧客データとAIエージェントを統合する業務基盤
業務プロセスそのものを取り込むロックイン構造を強化するビジネスOS。
Intuitive Surgical(ISRG)|外科手術のOSを握る「da Vinci」ロボティクスの覇者
ハード販売ではなく「消耗品・サービス」で稼ぐリカーリング型モデル。
Nu Holdings(NU)|1億人超のデータを武器に既得権益を崩すデジタル銀行
データ駆動型与信で成長と収益性を両立するラテンアメリカ最大級のデジタル銀行プラットフォーム。
繰り返し価値を生む構造は、成長率が鈍化しても収益が崩れにくい一方、
規制・競争・技術変化によって、前提が崩れるリスクも抱えています。
本図鑑では、「強そうだから」ではなく、
なぜ顧客との関係が続いてきたのかという構造に注目します。
※ 同じ企業構造でも、日本と世界では成立条件や進化の仕方が異なります。
思考の比較材料として、対応する図鑑も参照してください。
