世界には、「競争して勝つ」というよりも、
すでに社会や制度の一部として組み込まれている企業
が存在します。
この構造の企業は、景気や流行によって選ばれるのではなく、
「制度・取引・生活の前提」として機能しています。
「制度・インフラ構造」を見極める視点
以下は、企業が市場ではなく「社会の仕組み」に組み込まれているかを判断するための軸です。
- 国家・自治体・国際機関との制度的な関与
- 生活・産業インフラとしての不可欠性
- 代替すると社会コストが極めて高い領域か
- 法規制・標準・慣行と一体化した事業構造
- 「競争」よりも安定供給・信頼性が重視されるか
以下は、社会・国家・国際的な制度と深く結びつき、
簡単には入れ替えが起こらない構造を持つ企業群です。
Visa(V)|世界経済の「デジタル関所」として機能する決済インフラ企業
お金を貸さずに利益を生むアセットライトモデル。 ネットワーク効果と付加価値サービスで、世界の取引を支配する決済インフラ。
Novo Nordisk(NVO)|経口GLP-1で「治療」を社会インフラへ拡張する企業
注射から経口へ、治療から予防へ。 代謝疾患管理のOSを握る、セマグルチド・プラットフォームの中核企業。
SQM|アタカマ塩湖が生む「構造的コスト優位」と国家連携型の資源モデル
Codelcoとの提携により操業寿命を2060年まで延伸し、国家と共存する長期持続型の資源ポートフォリオを築くチリのスペシャリティケミカル企業。
制度・インフラ構造を持つ企業は、派手な成長物語を描きにくい一方で、
社会の仕組みが続く限り、存在し続ける前提を持っています。
ポートフォリオにおいては、「安定性の源泉」として位置づけられる構造です。
※ 同じ企業構造でも、日本と世界では成立条件や進化の仕方が異なります。
思考の比較材料として、対応する図鑑も参照してください。
