「価格が動かない安心感」が見えなくしている本当のリスク
「とりあえず現金で持っておく」
「投資は怖いから現金が一番安全」
多くの人が、そう考えたことがあると思います。
確かに、短期的に見れば現金は価格が変動せず、安心感のある資産です。
しかし本当に、
現金100%は「最も安全な状態」なのでしょうか。
現金が安全だと思われている理由
現金が安全だと感じられる理由は、非常にシンプルです。
- 価格が下がらない
- 数字が減らない
- すぐ使える
目に見える形での損失が発生しないことが、「現金=安全」というイメージを作っています。
現金にもリスクは存在する
しかし、投資におけるリスクは価格変動だけではありません。
現金が持つ最大のリスクは、インフレによる実質価値の低下です。
物価が上がれば、同じ金額で買えるモノやサービスは減っていきます。
数字は変わらなくても、生活の中での価値は確実に目減りしていきます。
「何もしない」という選択のリスク
現金100%という状態は、何も選んでいないようで、実は強い選択です。
- インフレに賭けない
- 経済成長に参加しない
- 資産価値の維持を放棄する
という前提に賭けている状態でもあります。
これらの前提が外れたとき、現金は静かにリスクを顕在化させます。
長期で見ると現金は「減っていく資産」
短期では見えにくいですが、長期で見ると現金のリスクは明確になります。
インフレが続けば、現金の購買力は年々低下します。
これは暴落のように一気に起きるものではありません。
気づいたときには、「同じ金額なのに生活が苦しい」という形で現れます。
なぜ人は現金に偏りやすいのか
現金に偏る背景には、心理的な要因があります。
- 損失を確定させたくない
- 値動きに不安を感じる
- 失敗したくない
しかし、価格変動を避けることと、リスクを避けることは同じではありません。
値動きがないことで、リスクが見えなくなっているだけの場合もあります。
現金は「ゼロリスク資産」ではない
現金は重要な資産であり、生活防衛資金として欠かせません。
- 現金だけで全てを守ろうとする
- 長期でも現金100%を維持する
ことは、別のリスクを大きく抱えることになります。
重要なのは、現金の役割を正しく位置づけることです。
私が現金100%を選ばない理由
私の運用では、現金は「安全な逃げ場」ではなく、
- 流動性を確保するため
- 調整や機会に備えるため
- リスク資産と組み合わせるため
の資産と位置づけています。
現金だけでは守れないリスクがある。
だからこそ、資産を組み合わせて持つ必要があります。
現金100%が安全に見える理由と、そこに潜むリスクは表裏一体です。
リスクを避けているつもりで、別のリスクを選んでいないか。
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