本記事では、投資の基本戦略として語られることの多い 「コア・サテライト戦略」について、 一般論ではなく、実際のポートフォリオ設計の視点から整理します。
銘柄推奨や短期的なパフォーマンスの話ではありません。
なぜ資産を分けるのか、どこでリスクを取り、どこで守るのか。
その考え方を言語化することが目的です。
コア・サテライト戦略とは何か
コア・サテライト戦略とは、ポートフォリオを大きく
- コア資産(中核)
- サテライト資産(補完)
の2つに分けて管理する考え方です。
コア資産は、長期で市場に居続けるための土台です。 一方、サテライト資産は、環境変化や成長機会を取り込むための調整領域です。
重要なのは、どちらが正解かではなく、役割が違うという点です。
なぜ資産を分ける必要があるのか
すべての資産に「安定」と「成長」を同時に求めると、 ポートフォリオは歪みやすくなります。
値動きが気になって長期保有できなかったり、 一時的な下落で戦略そのものを崩してしまったりするからです。
コア・サテライト戦略は、
- 守る部分と
- 攻める部分を
あらかじめ分けておくことで、 感情的な判断を減らす仕組みでもあります。
コア資産の役割|「当てに行かない」ための装置
コア資産に求めているのは、
- 長期で市場に残り続けること
- 一時的な環境変化で崩れないこと
です。
ここでは「上手く当てる」ことよりも、 外しても致命傷にならないことを重視します。
コアが安定しているからこそ、 サテライトでリスクを取る余地が生まれます。
サテライト資産の役割|環境変化を取り込むための余白
サテライト資産は、
- 地域分散
- 通貨分散
- 制度・政治リスクの非対称性
といった、コア資産だけでは取りきれない要素を補完します。
短期売買が目的ではなく、 前提が変わったときに調整するための領域です。
この部分にあらかじめ「変動」を許容しておくことで、 コア資産を不用意に動かさずに済むようになります。
比率に正解はない
コアとサテライトの比率について、 「何%が正解か」を探す議論はよくあります。
ただし実際には、
- どれくらいの変動に耐えられるか
- どれくらいの頻度で見直すか
- どのリスクを避けたいか
によって、適切な比率は変わります。
重要なのは、一貫した考え方で運用できる構造になっているかどうかです。
本記事で整理したコア・サテライト戦略は、 私自身のポートフォリオ設計の土台になっている考え方です。
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