はじめに|バブルの後に残るもの
バブルが崩壊すると、
市場は「正常化」したように見えます。
しかしその裏で、
もう一つ、確実に進行する現象があります。
富の集中と社会的分断の拡大
これは偶然ではありません。
バブルとその後始末は、
制度的にそうなるよう設計されている 側面があります。
第1章|規制緩和は「善」だったのか
多くのバブルの前には、
必ずと言っていいほど「規制緩和」があります。
- 金融の自由化
- 資本移動の自由
- 金利規制の撤廃
- レバレッジ制限の緩和
これらは当初、
「経済成長を加速させるため」
という正当な目的で導入されます。
問題は、
緩和の果実を誰が最初に、最も大きく得たか です。
第2章|規制緩和が生む非対称性
規制緩和は、
すべての参加者に平等ではありません。
- 大規模金融機関 / グローバル資本
- 情報・法務・税務に強い層
- 既に資産を持つ投資家
- 家計 / 中小企業
- 労働所得依存層
- 金融知識に乏しい層
理由は単純です。
規制緩和は「選択肢」を増やすが、
それを使いこなす能力は均等ではない
第3章|バブル崩壊後の「救済」は誰のためか
崩壊後、必ず登場するのが「公的介入」です。
金融機関救済 / 流動性供給 / 量的緩和(QE) / 金利の引き下げ
これらは システムを守るために必要 です。
しかし副作用もあります。
- 資産価格は回復しやすい
- 実体経済(賃金・雇用)は回復が遅い
- 金融資産を多く持つ層が先に恩恵を受ける
結果として、
「持つ者」は守られ、「持たざる者」は調整を引き受ける
構図が固定化されます。
第4章|なぜ格差は「政策の副産物」なのか
重要なのは、
格差は失敗ではなく
危機対応政策の副作用として必然的に生じる
という点です。
- 金融システムを救う ⇔ 資産価格を下げない
- デフレを防ぐ ⇔ 金融資産を押し上げる
- 景気を下支え ⇔ 分配の歪みを許容
政策当局は 短期安定を優先 せざるを得ません。
第5章|分断が次のバブルを準備する
皮肉なことに、
格差の拡大は次のバブルの「燃料」になります。
中間層の不満 / 政治的ポピュリズム / 規制の振り戻し / 極端な政策への期待
これが、今度こそ何かが変わる」
という期待を生み、
再び過剰な信用と投機を呼び込みます。
📌 バブル → 崩壊 → 救済 → 格差 → 政治不安 → 次のバブル
という循環構造です。
第6章|投資家はどこに立つべきか
ここでの問いは「是非」ではありません。
👉 どの位置に自分がいるか
考えるべき視点:
- 自分の資産は
- 金融資産か、労働所得か
- 政策の恩恵を受けやすいか
- 制度変更時に守られる側か
投資とは、
制度の外に立つことではなく、
制度の内側でどう振る舞うか の選択です。
まとめ|第4回の核心
- 規制緩和は成長を加速するが、非対称的
- 崩壊後の救済は格差を拡大させやすい
- 格差は政策の失敗ではなく副作用
- 分断は次の不安定性を生む
- 投資家は「制度の流れ」を読む必要がある
