リスク時代を生き抜くための「金」の使い方とポートフォリオ戦略
こんにちは。長年、株式市場の荒波を乗り越えてきた投資家です。今回は「金(ゴールド)」について、その本質的な価値から具体的な投資方法まで、分かりやすく解説していきます。
昔は「王様の宝物」、今は「投資家の保険」
金といえば、かつては王族や権力者が財宝として蓄えるものでした。しかし現代では、その役割は大きく変わっています。今や金は、世界中の投資家や中央銀行が資産の一部として保有する「最後の保険」なのです。
「金なんて利息も配当もつかないじゃないか」──その通りです。まるで育たない子どものように、金自体は何も生み出しません。それなのに、なぜ多くのプロフェッショナルが金を手放さないのでしょうか。
リーマン・コロナ──危機の時、金は「避難所」になった
リーマンショック(2008年)では、人々は銀行や証券会社、さらにはドルそのものへの信頼を失いました。この時、投資家たちが資金の避難先として選んだのが「金」でした。信用不安の受け皿として買われ、価格は大きく上昇したのです。
コロナショック(2020年)でも同じことが起こりました。世界中で経済活動が停止し、株式市場は大混乱に陥りました。そんな中、金価格は史上最高値を更新。株も債券も下がる局面で、金だけが輝きを放ったのです。
ロシアのウクライナ侵攻(2022年)では、どの国の管理下にもない「金」が、改めて安全な資産として見直されることになりました。
金は「育たない子ども」でも、いざという時は一番頼れる
金の最大の特徴は、それ自体が価値を持つという点です。金は、特定の国や企業の信用力に依存しません。
金利(名目金利)からインフレ率を引いた実質金利と強い負の相関関係にあります。実質金利が大きく上昇する局面では、資金が金から金利の付く資産(債券など)に流れる傾向があるため、短期的には金価格の上昇が抑制されることもあります。
金は、特定の国や企業、金融システム全体の信用力に依存しない実物資産です。そのため、信用不安や通貨の価値が揺らぐ局面で、他の資産にはない「最後の砦」としての役割を果たします。
資産の数%を金に置くのは、家に水やカップ麺を常備する感覚
金は、他の主要資産(株式や債券)が苦手とするインフレや景気後退の局面で強みを発揮します。資産全体の動きを安定させる「守りの柱」です。
| 資産 | 主な強み | 主な弱点 |
|---|---|---|
| 株式 | 高い成長・リターン | 不況・金融危機に弱い |
| 債券 | 利息収入・安定性 | インフレ・金利上昇 |
| 現金 | 最高の流動性 | インフレによる目減り |
| 金(ゴールド) | インフレ・有事に強い | 利息・配当がない |
初心者でも始められる!現代的な金投資の方法
1. 現物購入(金地金・金貨)
実物を所有する安心感が最大の魅力です。
盗難リスクや保管手数料(貸金庫など)がかかります。売買手数料も割高な傾向があります。
2. 純金積立
少額からコツコツ購入でき、ドルコスト平均法で高値掴みを防げます。
運営会社の破綻リスクに注意が必要です。必ず「分別管理」が徹底されているか確認しましょう。
3. 金ETF(上場投資信託)
証券口座でリアルタイム売買できます。現物保管の手間もありません。
手数料は少し高くても、安全性の高い「現物裏付け型」を選ぶことを強くおすすめします。
4. 金鉱株投資
採掘企業の株式への投資です。利益にレバレッジがかかる場合があります。
金そのものではなく「企業」への投資です。経営悪化などで株価が下がるリスクがあり、難易度は高めです。
まとめ:金はあなたの資産を守る「備蓄品」
金はポートフォリオの「非常食」です。資産全体の5%〜10%程度を目安に組み入れることを検討してみてはいかがでしょうか。
将来の不確実な時代を乗り越えるための、賢明な備えとなるはずです。
📚 次に読むおすすめ
- 投資信託は「お弁当セット」みたいなもの!
初心者が楽しく学べる入門ガイド - REITは「副菜」? 初心者でもできる不動産投資の入り口
家賃収入を「シェア」する仕組みと、メリット・リスクを初心者向けに解説 - 債券は「白ご飯」? 投資の土台になる安定資産をやさしく解説
投資の基礎になる「安定資産」を初心者向けにわかりやすく解説 - 「投資のお弁当セット」はリーマン危機でどう壊れたのか?
投資信託の過去から学ぶ、未来のリスク管理と資産防衛
