セグメント情報の読み方完全ガイド

セグメント情報の読み方
事業ごとの収益源を分解し、企業の「中身」を立体的に見る

前の記事では、PER・PBR・ROEといった株価指標から、 市場が企業をどう評価しているかを確認しました。

しかし、同じPERでも企業の中身はまったく異なることがあります。
そこで次に必要なのが、セグメント情報による分解分析です。

セグメント情報を読むことで、
「どの事業が稼いでいるのか」 「どこにリスクと成長余地があるのか」が明確になります。

セグメント情報とは?

セグメント情報とは、企業が展開している事業別・地域別に、 売上や利益を分けて開示した情報です。

例)トヨタ自動車の主なセグメント
・自動車事業
・金融サービス事業
・その他
👉 どの事業が企業価値を支えているかが一目でわかります。

なぜセグメント情報が重要なのか

  • 収益の柱:実際に利益を稼いでいる事業はどこか
  • リスク構造:一極集中か、分散されているか
  • 成長エンジン:将来伸びそうな事業・地域はどこか

セグメント情報の基本的な読み方

  1. 売上高:規模感と主力事業を把握
  2. 営業利益:本当に稼いでいる事業か確認
  3. 利益率:収益性の差を比較
  4. 地域別:海外依存度・成長地域を見る
  5. 投資状況:将来への布石かどうか

⚠ セグメントの切り方は企業側が決めています
都合よくまとめられている場合や、年度で変更される点にも注意しましょう。

実例:楽天グループのセグメント分析 (2025年第2四半期実績)

セグメント 売上収益 前年同期比 セグ利益 / 損益 前年同期比
インターネットサービス 6,300億円 +6.9% 273億円 +4.0%
フィンテック 4,563億円 +15.2% 873億円 +16.8%
モバイル 2,228億円 +14.4% ▲883億円 改善(▲1,195億円)

👉 フィンテック事業がグループの利益を牽引
楽天カード・楽天銀行を中心に、安定した収益源となっています。

👉 モバイル事業は依然赤字ですが、
EBITDA黒字化・赤字縮小が進んでおり、投資フェーズかどうかの見極めが重要です。

まとめ:セグメント情報は企業分析の核心

セグメント情報は、企業の中身を分解するための顕微鏡です。
株価指標と組み合わせることで、
「なぜこの評価なのか」がはっきり見えてきます。

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セグメント情報で「企業の中身」を把握したら、 次は他社と比べてどうなのかを確認します。

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※ 同業他社と比較することで、
「なぜこの会社が評価されているのか」が明確になります