「PERが高い=割高?」を疑うための指標
「PERが高いから割高?
中でも成長性を考えたら安いかも?」
株式投資で多くの人が一度は悩むポイントです。
ここで役立つのが PEGレシオ(Price Earnings to Growth Ratio) です。
PERに成長率を組み合わせることで、株価が成長性に対して適正かどうかを判断できます。
PEGを使えば、単なる「割高/割安」ではなく、
「成長を前提にした株価評価」が可能になります。
PEGレシオとは?
PEGレシオは、株価が企業の利益成長性に対してどの程度評価されているかを示す指標です。
PERだけでは見えない「成長とのバランス」を測るために使われます。
🧮 計算式
PEG = PER ÷ EPS成長率(%)
- PER(株価収益率):株価が一株当たり利益の何倍か
- EPS成長率:将来の一株当たり利益の年平均成長率(CAGR)
※ 短期の増減ではなく、3〜5年の中期CAGRを使うのが基本です。
投資判断の目安
PER単体では「高い・安い」としか見えなかった銘柄も、
PEGを使うことで評価の精度が上がります。
具体例で理解するPEG
例①:成長株A社
- PER:30倍
- EPS成長率:30%
PEG = 30 ÷ 30 = 1.0
👉 一見割高に見えるが、成長率を考慮すると「妥当」な評価。
例②:安定株B社
- PER:15倍
- EPS成長率:5%
PEG = 15 ÷ 5 = 3.0
👉 PERは低いが、成長率を加味すると割高と判断される。
PEGレシオのメリット
- 成長性を加味した割安・割高判断ができる
- 高PERのグロース株を冷静に選別できる
- 同業他社を公平に比較しやすい
特に「PERが高い=即NG」となりがちな銘柄の再評価に有効です。
PEGレシオの注意点(重要)
- 成長率予測に依存する
アナリスト予想が前提のため、過信は禁物。 - 低成長・成熟企業では機能しにくい
成長率が低いとPEGは極端な数値になります。 - 一時的な業績回復に騙されやすい
単年増益ではなく、必ず中期CAGRを確認。
👉 PEGは単独で使わず、ROE・営業CF・競争優位性と併用するのが前提です。
事例:食品業界のPEG比較
| 企業 | PER | EPS成長率(3年CAGR) | PEG |
|---|---|---|---|
| 日清食品HD | 15.73倍 | 9.4% | 1.67 |
| 明治HD | 15.87倍 | 7.9% | 2.00 |
| キリンHD | 11.50倍 | 10.9% | 1.05 |
※ 2025年9月17日時点:TradingviewのEPS予想(2025年〜2028年)に基づく、各社のCAGR(年平均成長率)の計算結果
PEGから見る投資視点
- 日清食品HD(PEG 1.67)
成長を考慮するとやや割高。ブランド力を評価する長期投資向け。 - キリンHD(PEG 1.05)
成長と株価が概ね一致。安定成長株の候補。 - 明治HD(PEG 2.00)
成長率に対して株価は高め。配当やROEとの併用判断が必要。
まとめ|PEGは「成長を疑うための指標」
- PEG = PER ÷ 成長率
- 目安は PEG ≒ 1
- 1未満は割安、1超は割高の可能性
ただし、PEGは「成長を信じる指標」ではなく、
その成長が本当に続くのかを疑うための指標です。
成長株投資をするなら、必ず押さえておきたい評価軸の一つです。
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