税金と投資のリアル

税金と投資のリアル|株・配当・暗号資産・非課税制度を体系整理

投資で利益を得ると、税金は必ず発生します。 どれだけ運用成績が良くても、税制を理解していなければ 「思ったより手取りが残らない」という結果になりかねません。

本記事では、株式投資を中心に、 配当課税・損益通算・暗号資産の扱い、 そしてNISA・iDeCoといった非課税制度までを整理し、 投資家が最低限押さえておくべき税金の全体像を解説します。


株式投資の税制|基本から実践まで

譲渡益税(キャピタルゲイン課税)

株式やETFなどの売却益は、給与所得などとは分けて税金を計算する 申告分離課税が適用されます。

  • 所得税:15%
  • 住民税:5%
  • 復興特別所得税:0.315%
  • 合計税率:20.315%
具体例
  • 購入価格:100万円
  • 売却価格:120万円
  • 利益:20万円

税金:20万円 × 20.315% = 40,630円
手取り利益:159,370円

特定口座(源泉徴収あり)のメリット

  • 税金が自動計算・自動納付される
  • 原則、確定申告が不要
  • 年間取引報告書が自動作成される

配当課税の3つの選択肢

方式 特徴 メリット デメリット
源泉徴収のみ 受取時に課税 手間なし 損益通算不可
申告分離課税 売却益と通算可 損失がある年に有利 確定申告が必要
総合課税 給与等と合算 配当控除が使える 高所得者は不利

※ 配当金を株式数比例配分方式で受け取らないと、 売却損との損益通算ができない点には注意が必要です。

損益通算と繰越控除|節税の基本構造

損益通算

株式の売却損は、他銘柄の譲渡益や配当益と相殺できます。

繰越控除

損失は最大3年間繰り越して、将来の利益と相殺可能です。(※確定申告が必要)

実例
  • A株売却益:+50万円
  • B株売却損:-30万円
  • 配当金:+10万円

課税対象:30万円
税金:30万円 × 20.315% = 60,945円

※ NISA口座の損益は、損益通算・繰越控除には使えません。

暗号資産の税制|現行ルールと注意点

暗号資産(仮想通貨)の利益は、現行制度では雑所得・総合課税として扱われます。

  • 最高税率:最大55%
  • 株式等との損益通算:不可
  • 損失繰越:不可

税制改正に向けた議論は続いていますが、現時点では税負担が非常に重い投資対象である点は変わりません。

NISAとiDeCo|非課税制度の正しい使い分け

新NISAの基本構造

  • 年間投資枠:360万円
  • 生涯投資枠:1,800万円
  • 非課税期間:無期限
  • 売却益・配当:非課税

iDeCoの3重の税制優遇

  • 掛金が全額所得控除
  • 運用益が非課税
  • 受取時に控除(退職所得控除・年金控除)

※ iDeCoの受取方法については、出口戦略が極めて重要です。詳細は iDeCo出口戦略の記事 を参照してください。

投資税制を踏まえた基本戦略

  1. 非課税制度(NISA・iDeCo)を最優先で活用
  2. 課税口座では損益通算・配当控除を意識
  3. 暗号資産は税制リスクを理解した上で限定的に

まとめ|税金を理解することが投資リターンを守る

  • 株式の基本税率は20.315%
  • 損益通算・繰越控除は強力な節税手段
  • NISA・iDeCoは投資家必須の制度
  • 税制は変わるが、構造理解があれば対応できる

税金対策を制する者が、投資の「手取り」を制します。
制度を味方につけ、長期的に有利な資産形成を目指しましょう。

※ 本記事は一般的な制度解説を目的としています。実際の税務判断については、国税庁の公式情報や税理士等の専門家にご確認ください。

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