PERとは?|初心者でもわかる「株価が高い・安い」の第一歩
株式投資で最もよく使われる指標のひとつが、PER(株価収益率)です。
PERは「この株価は、その会社の利益に対して高いのか?安いのか?」を 最初にざっくり判断するための基本指標として広く使われています。
ただし、PERは万能な割安指標ではありません。 正しい意味と使いどころを理解することで、投資判断の精度が大きく向上します。
💡 PERとは?|株価収益率の意味
PER(Price to Earnings Ratio)は、 株価がその会社の1年分の利益の何倍まで買われているかを示す指標です。
🧮 計算式
PER = 株価 ÷ 1株あたり利益(EPS)
具体例で理解する
- 株価:1,000円
- EPS(1株あたり利益):100円
PER = 1,000 ÷ 100 = 10倍
これは、「この企業の利益10年分の価格で株を買っている」 というイメージで理解できます。
🧠 イメージでつかむPERの感覚
- PERが低い:利益に対して株価が低い(慎重評価・不安視されている可能性)
- PERが高い:将来成長への期待が強く織り込まれている
PERは「割安・割高」を断定する指標ではなく、
市場がその企業にどれくらいの期待や不安を抱いているかを映す鏡と考えると分かりやすいです。
📊 PERの一般的な目安と投資家心理
| PER水準 | 状態 | 投資家の見方 |
|---|---|---|
| 5倍以下 | 非常に低い | 成長性や将来性に不安視 |
| 10〜15倍 | 平均的 | 日本株全体の標準水準 |
| 20倍以上 | やや高め | 成長期待が高い企業 |
| 40倍以上 | 非常に高い | 高成長だが失速リスクも大 |
※ 景気局面・金利・業界特性によって「適正PER」は大きく変わります。
🔍 PERの正しい使い方|比較がすべて
PERは単体の数字だけを見ても意味が薄い指標です。 以下のような「比較の文脈」で使いましょう。
- 同業他社との比較(例:トヨタ vs ホンダ)
- 自社の過去PERとの比較(平均15倍 → 現在10倍など)
- 市場全体との比較(TOPIX平均など)
⚠️ 注意点として、
業績悪化で利益が減ると、見かけ上PERが低くなるケースがあります。
「低PER=割安」と即断するのは危険です。
⚠️ PERの弱点と限界
- 利益が赤字だとPERは使えない
- 一時的な特損・特益で数字が歪む
- キャッシュ創出力は反映されない
- 成長投資の質までは見えない
🔗 PERと相性の良い指標
- PBR・ROE:資本効率・財務体質の確認
- 営業CF・FCF:利益の裏付けとなる現金創出力
- FCF利回り:株価に対するキャッシュの割安度
PERで「気になる企業」を見つけ、
キャッシュフロー指標で「本当に稼げているか」を確認する流れが王道です。
✅ まとめ:PERは投資判断のスタート地点
- PER=株価 ÷ EPS
- 市場の期待や不安が数値に表れる
- 低PER=割安、高PER=危険ではない
- 比較と組み合わせで真価を発揮する
PERは株価評価の第一歩です。
この指標を起点に、より深い分析へ進むことで、
ワンランク上の投資判断ができるようになります。
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